小学校の英語教育
「グローバル化に対応した英語教育改革」が国の方針により実施されることとなり、
小学校から英語教育がスタートするようになり、
それに伴って中・高校の英語の授業や大学入試が大幅に変わっていくことになりました。
小学校では、
2020年の新学習指導要領の施行に合わせて、
2018年度から英語教育が強化されていくことになりますが、
保護者としてはどのようなスタンスで対応をしていけば良いのでしょうか?
「新学習指導要領」の内容を理解しながら、
保護者のやるべきことを考えてみましょう。
2020年度からどうなる?
いままで、小学校の5,6年生は授業として「外国語活動」を週に1コマ程度行ってきました。
その内容は、英語に慣れ親しむための授業で、たとえば、ネイティブの先生がそのときの担当となり、ゲームをしながら英語でコミュニケーションを取ったり、画像や動画を見ながら、その内容について英語で会話をしたりなど、巷の子供用英会話教室と同じような内容の授業を小学校で行っているそうです。
このような現状を2020年度からは、小学校5,6年生は教科としての外国語を週に2コマ程度、小学校3,4年生は今まで5,6年生が行っていた「外国語活動」を前倒しで行うようになります。
教科としての外国語がスタートするということは、国語や算数などと同じように成績が付くということなので、保護者としては少なからず不安を感じてしまいます。。。
どのくらい外国語の授業が増えるの?
小学校での英語の授業が変更されることにより、
学校で英語にふれる時間は3倍程度増えることになるそうです。
英単語でいうと600〜700語程度身につける必要があるようです。
特に5,6年生でコマ数が増えて成績が付くということなので、
ただでさえ漢字やワードを沢山覚える必要があるのに、
それ以外に覚えることが増えてウチの子は付いていけるのだろうか?と
不安を感じている保護者の方も多いと聞きます。
情報をしっかり集め、
正しい対処を行うことでお子さまに負担を掛けず、
楽しく英語の授業を受けることができるように保護者として対応していきましょう!!
いつから小学校の英語教育がスタートするの?
新学習指導要領の施行は2020年度からとされていますが、
2018年度から移行準備がスタートします。
2018年度から全ての公立小学校において、
小学校3,4年生で、年間15コマ以上の「外国語活動」を行い、
小学校5,6年生で、年間50コマ英語学習カリキュラムを学ぶ必要があるそうです。
東京都では、
2020年度の新学習指導要領施行前から先行的に施行する自治体もあるようなので、
ご自身が属している自治体に確認しておく必要があります。
特に2009年度生まれのお子さまをお持ちの保護者の方は、
2018年度は新3年生となって「外国語活動」がスタートし、
2020年度は新5年生となって「外国語」の教科化がスタートするので、
「2020年度はまだまだ先の話だから」って放っておかず、
しっかりと情報集めに努めましょう♪
今までの英語学習とこれからの英語学習の違い
私たち保護者世代の英語教育といえば、アルファベットを書けるように練習し、単語を一生懸命暗記して、文法を身につけるために例文を覚える。。。といった学習内容で、長文を読むことや文章を書くことが求められてきました。
しかし、これからの英語学習で重要視されることは、まずは「聞く」と「話す」を中心に考えて英語に慣れ親しむことを目標として、次に「読む」と「書く」を身につけるというのが小学校での英語学習となります。
この考え方は大学入試にもつながっていて、これからの大学入試は「4機能型」になるためです。
ちなみに4技能とは、
1.聞く 2.話す 3.読む 4.書く
の4つになります。
今までのように、長文読解や単語や熟語の穴埋めなどのテストではなく、リスニングやスピーキングが試験のウエイトを大きく占めることになります。
小学校5,6年生の英語の授業では、読んだり書いたりすることがありますが、「音声でインプットした基本的な文章や簡単なワードが読めるように、そして書けるようにする。」となっていて、今まで重要だった読んだり書いたりすることよりも聞いたり話したりすることを重要視したカリキュラムになります。
私たち保護者世代の英語学習とは大きく変わっていくので、保護者としてもしっかりと情報収集を行って、子ども達のサポートをしていきたいところです。
小学校の教科としての英語に対する評価方法
2020年度以降、
小学校5,6年生では外国語という教科が加わり、
数値化した成績が付くことになります。
ではどのような形で成績が付くのでしょうか?
まだ正確な評価方法は分かりませんが、英語を使ってのパフォーマンスを評価されると予想されます。
それは、新学習指導要領の大きな目標として、「外国語によるコミュニケーションを図る素地や基礎を造る」とされているためです。
特に中学受験などを考えているご家庭では、小学校での成績は気になるところだと思いますが、文法を覚えたり単語を覚えたりして記述式のテストで良い点を取ることが重要ではなく、自分の考えや思いを英語が少々間違っていたとしても伝えられるかどうかが重要になると思われます。
多少間違っていても恥ずかしがることなく、大きな声で自信を持って話した方が評価が高いといった一般的な日本人には苦手とされていることをできる人ほど評価されるのではないでしょうか♪